【2025.06.22】vol.148 遠い記憶の中にあるもの
高校3年生の夏休み最後の日。原付に乗り、南へ向かった日のこと。江ノ島が見える海岸にたどり着いたことをふと思い出した。夏の始まりに気づく今の自分だ。夏が始まった。
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面倒なお客対応も、内部でのいざこざした人間関係も、自分自身の悩みも疲労も、新しい問題が古い問題をどんどん上書きしていく。悩んでいたことが薄まって消えていく。1週間前に面倒と思えていたことが、今はもう思い出せないくらいに、忘れている。日々生まれる不安も思うほど大したものでもない。
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初めて秋葉原に行ったことをふと思い出す。あれは大学3年生のときの6月の週末で、部活がオフだった日。ちょうどこの季節で、あれがもう20年も前の話になる。遠い記憶の中にあるもの。迷ってばかりで、何もせずに、何も残らなかったけれど、それでも今につながっている。どこにいても、いつまでも変わらずに、そのままの姿でいてほしい。
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ハマスタで野球観戦。夏の夜の暑さと涼しさが混ざって、心地良い季節になってきた。青星寮カレーが美味しい。後ろの席の若いお兄ちゃんがビールをこぼして、すぐに謝ってくれて、人間性の美しさを見つけた。前の席のおじさんも助けてくれて、人の温かさもあった。自分も同じようにミスしたことがあるし、お互い様だ。こういう世界が素晴らしいなと思う。

