【2022.12.25】vol.17 自分にしか出せない音がある

日々折々

【2022.12.25】vol.17 自分にしか出せない音がある

映画「キリング・フィールド」を見た。エンディングで、ジョン・レノンの「imagine」が流れたのが印象的だった。カンボジアを旅したのは16年前だった。あの混乱の痛みも感じたし、人々の生き生きとした若さも感じることができた。ふと思い出す。

幸福感は「今、ここ」にある。過去でも未来でもなく、「今、ここ」にしかないのだ。

40歳で、未経験で、正規採用。その仕事に恵まれたことは奇跡だろう。ずっとそうやって不器用に生きてきた。そして、多分これからもそうやって生きていく。

ペンを使え。ノートを取れ。手を使う。書いて、考える。動く。書きながら考える。歩きながら考える。立ち止まっても何も変わらねぇ。静かに呼吸する。自分にしか出せない音がある。

週に1回、「ノー・イヤホンデー」として、イヤホンを家に置いて外出する。それは旅に似ている。日常から離れて、非日常の中に没入する感覚がある。普段は気づけなかった外の音が飛び込んでくる。わざと空白にすることができれば、何か新しいものを入れることができる。

複雑すぎて、理解できない、予測もできない世界の中で、自分の思考と行動はできるだけシンプルなものにしておこう。物事は単純明快でいい。

周囲の人に合格の話を伝えるたびに、おめでとうと言ってくれる。自分よりも、周りの方が喜んでいることに気づく。それは一体どういうことだろう。

社会人3年目の頃、仕事で大失敗して、上司の前で泣いた夜があったっけ。優しくて強い上司は、飲みに連れていってくれた。「やるべきことをやります」。自分から自分へポツリと出てきた言葉。その一言が自分に力を与えてくれた。