【2025.11.09】vol.168 生命史と「ビック・ファイブ」

日々折々

【2025.11.09】vol.168 生命史と「ビック・ファイブ」

公務員試験の最終面接があった。どうだったかなぁという手応え。プレゼンは準備もできており、悪い感じではなかった。友人が事前に指摘してくれた部分が、そっくり質問されて、第三者の意見って大事だと思った。後半から、言葉に詰まったり、テンポが失速した感があり、大失敗はなかったけれど、突き抜けた後味もなく、フィフティ・フィフティ。人事は尽くしたから、あとは天命を待つのみ。

以前の会社を辞めた理由を質問されて、うまく言葉で応えることができず、自分の中でまだ整ってないのかという気がした。それは建前上のものと、本音のものの両方があるはずで、面接用で使うものは武器として、何重にも持っておこう。

平日オフの使い方が、なんかうまくいってない最近だ。休みを多めにとっているせいか、ありがたみが薄くなっているのかも。その日の朝、何をしようかとアイデアが浮かびづらい。やりたいことリストを見てもワクワクしてこなくて、面倒さが勝ってしまう。時間が足りないと慌てているのに、持て余した時間を意味もなく潰した気がして、1日の終わりに後悔している。

平日のランチタイムに、新橋を歩いた。2017年に退職したから8年ぶりだ。まだ変わらず残っている店もあり、なくなってしまったお店もあった。8年の月日があり、8年分だけ自分も年齢を重ねた。広すぎる東京で、人が多すぎる東京で、かつての知り合いに会うこともない。東京という街が変化して、生まれ変わり続けている。

上野公園へ。国立科学博物館で「大絶滅展」に行ってみた。生命の歴史5億年の中で、大量絶滅するイベントが5回あり、それをビック・ファイブというらしい。初めて知った言葉。隕石で恐竜が絶滅したというのも、その中の1つで、それ以外に4回もあったのか。生命の8ー9割が消滅したというから、世界が一変したのだろう。それまでの支配者が消えて、新たな支配者が生まれる。火山活動や気候変動、ときに宇宙からの隕石激突。自然の現象の中で、生命が消えて、生き残る者たちがいて、多様性が失われて、また多様性が生まれる。なんだか、今の自分の存在が、その流れの上にあることを想像すると、不思議な気分になってしまう。自分の行動も成果も悩みさえ小さく思える。知見が広がった貴重な休日になった。

日々を楽しめ、遊べ、笑っていようぜ。

村上春樹「職業としての小説家」を再読。「書くことで思考し、整える。フィジカルな営み」と言っていて、それが妙に心に残った。頭の中だけで考えるのは自分も苦手だ。ペンを持って、手を動かして、文字を書き、言葉を並べる。そうすると頭の中がグルグルと音を立てて回転する。いいアイデアも浮かんでくる。