【2023.12.17】vol.68 わからないことを面白いと名付けたら、人生は上々だ

日々折々

【2023.12.17】vol.68 わからないことを面白いと名付けたら、人生は上々だ

ハマスタで開催のボールパークファンタジアに行った。フィールドに足を踏み入れたのは、実は初めてだったかも。フィールドに立って、ぐるりとスタンド席を眺める。例えば、これが満席で、3万人から歓声や怒号やため息が自分に向けられると想像してみたら、ものすごい圧力だなと思った。プロ野球選手たちは、その中で戦い、結果を求められているのか。大衆の喜怒哀楽が顕わになって1つになる。古代ローマのコロッセオも同じような感じだったのだろう。

小4の息子に、「自転車のヘルメット着用はルール」と言ったあとに、「なんでお父さんはしないの?」と言い返されて、回答できずに固まってしまった。正論にハッと気づいて、反省してしまう自分がいる。こうやって自分で自分の過ちを素直に認めて、ありのままを受け入れてみたら、気分の淀みがなくなって、楽になる気がする。

息子が電動スクーターを欲しいと言う。何となくの抵抗を感じている自分がいた。そういうとき自分は、それが何かをわかっていないだけだ。知らないことを知らないまま判断してしまうことは、間違えることにつながる。自分でよく調べて、自分の目で見て、自分の頭で考えることが必要だ。調べてみたら、案外悪くないかもという気分になってきた。知らないことを知っていくことを止めるな自分。

漫画「葬送のフリーレン」を読んでいる。戦士アイゼンのセリフが強く印象に残った。『怖がることは悪いことではない。この恐怖が俺をここまで連れてきたんだ』。今の自分に重なる言葉、支えてくれる言葉。

1年前の今ごろ、市職員採用試験の合格発表みたのかと思い出した。そこから自分の人生は大きく転換して動き始めた。そんな記憶でさえも遠くなって、薄くなっていることに気づく。

仕事で初めての案件や分からないケースに当たれば、大変だけど、それを幸運だと気づけたら、少しは人生も仕事も面白くなる。わからないことを面白いと名付けたら、人生は上々だ。ビビらずにありたい。淡々とありたい。シンプルでスマートでありたいよな。

金城一紀の小説「映画篇」がおもしろい。映画や物語がもつ力の大きさを感じる。うんざりする世界で不器用に生きる登場人物たちが、他の誰かと偶然関わり合って、光を見出そうとしている。実際の著者の生きる姿勢が見える気がして、その熱が伝わってくる。好きな作家の一人だ。

やりたいことリストにまた一つ書き足していく。終わってしまう虚しさよりも、これから手をつけることにワクワクしていたい。読みたい本も、見たい映画も、人と会うことも。まだ知らないことはたくさんある。無限にある。そうやって旅は続いていく。